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Interview
Management Interview

マネジメントインタビュー

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平沼 真吾

CTO Founder

「魔法」のような
演出表現を可能にする、
GENEROSITY開発部門の強み

1983年生まれ。学生時代は複合現実感や近未来ユーザインタフェースの研究のために自らプログラミング言語やUI設計を学ぶ。

新卒では東芝に入社後、海外を視野に会社を辞めて中国へ渡り、自らスタートアップを立ち上げるためにスマホアプリのサービス開発も行う。日本帰国後はIT関連のサービス開発を主軸とする会社を起業し、世界20か国以上を旅しながらのノマドワークを行う。2015年に参加したハッカソンでCEO西垣と出会い、株式会社DAWGS(GENEROSITY旧社名)を創業。創業当時から現在までCTOとしてプロダクト開発やサービス開発業務を行う。

SF映画に出てくるような「近未来的なモノ」を自分の手で作りたかった

__平沼さんは学生時代にはどのようなことを学んでいたのでしょうか?

私はもともとSFやファンタジーが好きで、映画に出てくるような“近未来的なモノ” を作ることや、空想の世界によく出てくる “魔法”を使えるようになることに憧れがありました。特に、昔から興味があったのはVR(仮想現実)ですね。なので、そういった技術が学べる研究室に絞って大学は決めました。

希望通り入った大学の研究室では、「近未来映画に出てくるようなプロダクトを実際に作って、使い勝手の検証や未来のUIの設計をする」というテーマのもとに研究が行なわれていました。  私が取り組んでいた研究は、MR(ミクスド・リアリティ)という分野です。MRとは、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を発展させたような概念で、現実世界の物体や行動が仮想世界にも作用・反映され、その結果が視覚・聴覚・触覚などの五感にフィードバックされる相互干渉を行える技術分野で、複合現実とも呼ばれています。   

プログラミングの基礎は、大学時代に必死に学びました。研究内容を実現するためにプログラミングの知識は必須だったのですが、大学で授業として学ぶのは初歩の部分のみなので、自力で学ぶ必要があったんです。  当時は主流だったC言語やC++、Javaなどの言語の他、OpenCV、OpenGLなどの画像認識や画像処理するためのライブラリも勉強して使っていましたね。

__GENEROSITYの現在のサービスにもつながるAR・VRは、平沼さんが学生の頃から興味を持って学んでいたことだったのですね。卒業後はどのような企業を選んだのですか?

新卒で入社したのは、大手電機メーカーの東芝です。そこでは、携帯電話が基地局と音声通信やデータ通信をするためのプログラム処理を担当していました。  もともと大手電機メーカーを志望した理由は2つあります。ユーザーの使い勝手をよくするUI(ユーザー・インターフェース)の研究をしたかったことがひとつ。もうひとつは、海外赴任のチャンスが多そうだと考えたことです。実際に、面接の際に海外出張や海外勤務の話も出ました。  ですが、2008年にリーマン・ショックが起こってから風向きが変わってしまいました。

大企業で機会を待つのではなく、

自分が今やりたいことを選んだ

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__リーマン・ショックは会社にどのような影響を及ぼしたのですか?

海外や日本の景気の影響が会社にも及んでいる様子が目に見えてわかりましたし、残業が認められる時間や出張の機会がどんどん減っていきました。

海外赴任の機会や人数も、もちろん少なくなっていきましたね。  実はそれ以前に、私が配属される予定だったUI研究部署が解体されてしまい、結果的に携帯電話の部署に入ったという経緯もあります。   

仕事自体には特に不満はなかったのですが、リーマン・ショック以降、企業にいる以上は100%やりたいことをやれない、という壁を強く感じるようになったのです。そうしているうちに4年ほど経ち、「早く決断しなくては」と思うようになりました。どうしても、30歳になるまでに海外に行きたかったんですよね。

__自分のやりたいことを叶えるためには、当時の会社では難しいと考えたのですね。

もちろん、企業では個人のやりたいことが実現できない、ということではありません。

比較的若いベンチャー企業やITの新興企業だったら、日本でも様々な挑戦をさせてくれるところは多いと思います。  ですが、特に当時の日本の大手企業では、係長に昇進するのも早くて30代中盤頃。「やりたいことをやれるようになりたければ、あと5年は我慢しなさい」と当時の上長に実際に言われました。    それだったら、私は自分の責任でよいので、やりたいことをやりたい。今やりたい。  その気持ちが固まった後、4年勤めた会社を辞めて、語学留学という形で中国に飛びました。

__なぜ、中国を選んだのですか?

その当時、中国は経済成長が著しく、不動産価格も毎年かなりの上昇幅を記録していました。中国の知り合いに、サラリーマンをしながら中国の不動産投資をしている人がいたんですが、億の資産を持っていると聞いたことがあります。 

世界の共通語は英語ですが、中国は人口が多いため、これからどんどん中国語のシェアも広がっていく。英語と中国語が話せれば、将来的にビジネスでもかなり有利になるはずだ、と考えました。なので、まだ頭のやわらかい20代のうちに中国語を学んでおこうと留学を決めました。

​​

日常がちょっとワクワクする

「魔法」をテクノロジーで

実現するために

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__中国滞在期間、語学の勉強以外にやっていたことはありますか?

語学以外には、iOSのアプリ作りに挑戦していました。当時、2011年から2012年頃、市場に出ていたiPhone 3GSの使い勝手の素晴らしさに感動し、「自分でもアプリが作れないか?」と思っていたんです。まだ日本にはほとんどiOSアプリの開発者がいない時期でした。   

語学勉強をしながら、自らサービスを作ってスタートアップに挑戦するためにiOSアプリでサービス開発を作ったり、実際にアプリをApp Storeに公開するための申請方法を勉強したりしていました。起業のほうへ意識が切り替わったのはこの頃です。会社を辞めたことで安定志向はなくなりましたし、自分を奮い立たせる目標が必要だと思ったのもあります。

__留学を終えて日本に帰ってきたのはいつ頃ですか?帰国後の活動についても教えてください。

中国から日本に帰ってきたのは29歳になる年だったので2012年です。最初に挑戦したスタートアップのサービスは、ルート検索のサービスでした。

当時は起業の経験も浅くて、マネタイズもうまく出来ず、見事に失敗しました。自社サービス開発の傍らで行っていたiOSやAndroidのスマホアプリの開発で収益が出ていたので、日本でフリーランスとして確定申告を一度経験した後、税金面を考えて法人化しました。 

それから32歳になるまで、1年の約半分を海外で過ごしながらスマホアプリやwebシステムの開発をする、という生活を送っていました。ヨーロッパ、オセアニア、中南米、東南アジアなど、全部で20カ国以上は訪れたと思います。治安が悪くて危ない場面や、トラブルに巻き込まれたということもありましたが、全部含めてとても貴重な時間を過ごしました。   

日本に戻ることになったきっかけは、「魔法」作りを誰かと一緒にできないかなと思ったからです。自分のものづくりが好きなルーツは「笑顔」と「魔法」ということもあり、世の中をちょっと楽しくしたり、人を幸せにしたりする事ができないかと海外を回りながらずっと考えていたんです。

__「魔法」とは、どういうことですか?

例えば、杖を振ったらガチャガチャと錠が開くのって魔法みたいじゃないですか? 

テクノロジーを使えば、一見魔法のような演出も比較的難しくありません。無駄な演出かもしれないけど、日常生活をちょっと楽しくするような”遊び”や”演出”に興味があるんです。   

そういったことを常々考えていたところ、日本のスタートアップの創業者で、海外でも愛用してもらえるプロダクト開発に挑戦しているある知り合いと話す機会がありました。その方は、空中で指を振ったら電気が消えたり決済ができたりする「魔法の指輪」のプロダクトを作るためにエンジニアを探していました。

__平沼さんがやりたいと考えていた分野の開発に声をかけられたのですね。その会社ではどのようなことをしていたのですか?

そのプロダクトはウェアラブルデバイスと呼ばれる、日常で身につけて使うデバイスなのですが、小型化と軽量化の都合上、単体で動かすことが難しかったので、スマホを媒体にして、スマホからそれぞれの家電やウェブサービスに指示を飛ばせるようなシステムを作りました。

要するに、指にはめる指輪型のデバイスの動きをスマホが感知すると、家電が操作される仕組みです。  指を振ったら、カーテンが自動で開いたり、コーヒーメーカーが起動してコーヒーを入れてくれたり、家の扉のロックが開いたり、などですね。

今で言うところのスマートホームのハブと連携する部分のWebサーバーや、指輪と連動して動くAndroidアプリなどの開発を私は担当しました。

ハッカーとハスラーの利害が一致、2日で完成した#SnSnap

__株式会社GENEROSITYのCEOの西垣さんと知り合ったのはいつ頃でしょうか?

2015年の1月頃は、魔法の指輪とアメリカの家電を連動させる開発や資金調達のためにアメリカにいたのですが、海外ノマドをしていた頃からその時期も含めて、世界各地で開催されている様々なハッカソン(※)に参加していたんです。面白い人に会えたらいいな、という感覚で顔を出していました。 

初めて西垣と会ったのは、日本に一時帰国した際に参加した、伊藤園が主催していたワークショップ付きのハッカソンです。別のチームだったので、イベント中は話すことはありませんでした。初めて話したのは、打ち上げの時ですね。   

 

西垣は、いろいろなビジネスアイデアを考えるのが得意ですが、自分で開発をすることは得意ではなかったので、アイデアを実現してくれるエンジニアを探していました。私は、プロダクトを作ることはできるけれど、売るのはあまり得意じゃありません。

彼はプロダクトを売るから私に開発して欲しい、私はプロダクトを開発するから彼に売って欲しい、ということで利害関係が一致したんです。

スタートアップ界隈では、サービスやプロダクトを作れる開発者を「ハッカー」、プロダクトがない状態でもサービスを売ったり資金調達したりできるビジネス開拓者を「ハスラー」と呼んでいて、スタートアップの理想的な役割分担と言われていました。 

西垣とは考えているビジネスアイデアが似ていたり、「体験をもっと価値のあるものにしたい」という方向性も合っていたので、「じゃあ一緒にサービスを作ってみよう」と週末プロジェクトがスタートしました。   

(※)ITエンジニアやデザイナーなどが集まり、特定のテーマに対してアプリケーションやサービスを開発するイベント。

__最初に作ったサービスはどんなものだったのですか?

まず、お互いに何十個もアイデアを出し合って、何度もブレストをしました。そのうちの筋が良さそうな3つのサービスを作り始めました。

 

ひとつは、スポーツメディアです。ただし、取り組んでみたらすごく時間がかかることがわかったので、早い段階でストップしました。 

もうひとつは、コーヒーを定額制で飲み放題できるサービスです。提携するカフェやコンビニをスマホアプリで検索できて、月に5000円払うと飲み放題できる仕組みでした。 

3つ目は、高級時計のレンタルサービス。これは元手となる資金がかなり必要だったので、起業のための資金を用意するのが難しかったですね。

レンタル用の100万円の時計を100個揃えたとしたら、それだけで1億円になってしまいます。

__新しい事業サービスを作るとなると資金の兼ね合いもありますよね。

自分たちの資金だけでは無理なサービスもあったので、投資家の方々に相談をしていきました。反応は概ね良かったのですが、なかなか「何%でいくら出して欲しい」と決められませんでした。

 

そんな中、周りの大人から「早めに法人化したほうがいい」と当時25歳の西垣にアドバイスがあったようで、サービスがちゃんとした形になっていないうちに、彼は「法人登記してきた!」と勝手に起業してしまいました。起業家に重要な「行動力」が素晴らしかったです。 

私は、当時はまだ魔法の指輪を作っている会社の社員だったので、西垣と一緒に作っているサービスの開発に割ける時間は限られていました。それでも起業したからにはサービスをリリースしなければいけない。 

前述の3つのサービスは、ビジネスアイデアを検証するためのMVP(検証に必要な最低限の機能を持った製品)は作ったものの、どれもビジネス面での提携が一つの大きな壁で、プロジェクトの進みが鈍っていたので、「立ち上げを早くできる新しいサービス」として他にも西垣とお互い色々考えていたうちのひとつが、#SnSnapの初期アイデアです。   

この初期アイデアをもとに、2日間でプロダクト開発をする、PayPalという会社が主催のハッカソンに出場することに決め、メンバーを募って4名のチームで出場することになりました。そこで準優勝できたことが、#SnSnapのサービスや企業のプロモーションのビジネスに踏み込んだ大きなきっかけですね。

GENEROSITY開発チームの強みは、

最新の技術をいち早く製品化できるパワー

__#SnSnapを商品化する上で大変なこともあったと思いますが、プロダクトの面白さや魅力はどんなところにあると思いますか?

当時は、アメリカのYahoo!が買収したflickr(フリッカー)という個人で撮った写真をウェブ上で整理・分類・共有できるサービスが一部の写真家の間で流行していて、写真をオンラインで見る文化がどんどん進んでいた時期でした。 同時期に、写真を加工できるアプリとしてインスタグラムも日本にアーリーアダプターの間で普及しだしてきました。2015年前半くらいの時期です。

 

インスタグラムが爆発的に広がり出したのは、スマホアプリでの使い勝手の向上と加工した写真を共有する機能が付いてから。

私としては、複合現実の研究のバックグラウンドもありデジタルとリアルを紐づけてなにか面白いサービスを作れないかと前々から考えていましたので、西垣の持っていた#SnSnapのアイデア、特定のハッシュタグを付けてインスタグラムやフェイスブック、ツイッターに写真を投稿すると、その場で写真をプリントできるサービスは、面白さを感じました。投稿したSNS内でも、リアルでも盛り上がることができる。 

 

また、これまではプロモーション企業がSNSユーザーにお金を払ってPRを依頼していたのを、ユーザーがお金をもらわなくても自発的にSNSにシェアをしてくれる仕組みもよかったと思います。ユーザーは写真をプリントしたいから、勝手にハッシュタグを付けて拡散してくれる。

企業も、サービス提供会社も、ユーザーも、全員がWin-Win-Winの三方よしの仕組みだった点が評価されたポイントだと思います。ビジネススキーム的にも、バイラルマーケティング的にも、ユーザー体験的にも魅力的なアイデアですね。

__コロナ禍によって、GENEROSITYはターニングポイントを迎えました。これまでのフォトサービスプロダクト以外にも、新しく開発したサービスについて教えてください。

コロナ禍以前は#SnSnapを皮切りにリアルイベントを軸としてデジタルをうまく組み合わせたプロダクト開発やプロモーションの相談が多かったのですが、2020年の2月あたりからリアルイベントの相談がほとんどキャンセルになってしまいました。そんな中で会社の売上を上げなければならないし雇用を守りたい。色々なサービスを考えて作って検証してを繰り返しました。

 

まず、バーチャル空間をWebブラウザ上で見られるように実装して、バーチャル上でショップやポップアップストアを実現する仕組みを開発しました。他には、既存のサービスの一つであった予約管理システムに検温確認機能や入場制限管理機能をつけた仕組みの開発や、人の3Dモデルを作ってデジタルランウェイができるサービス、バーチャル空間上でフェスを行ったり、AR/MR技術を使って服やバッグなどのバーチャル試着できる仕組みを考えたり、映像制作事業、ライブ配信事業も立ち上げましたね。ライブ配信の中でも、インスタライブをPCからインスタグラムの公式アプリを使って配信する仕組みは、実は他社では実現できていない技術のひとつだったりします。   

 

リアルイベントが開催し難くなってしまった代わりに多く求められるようになったのは、オンラインで完結できるプロモーション企画です。これまで私たちが提供してきたイベントプロデュースの知見を活かしつつ、バーチャル空間で、よりリアルに近い体験ができるサービスやバーチャル空間だからこその体験ができるサービスを提案・提供しています。

__新しいサービスの開発には、どのような技術を使っているのですか?

10年前よりもPCやスマホの性能の向上や技術が進歩しているのはもちろんありますが、実は技術的にはそこまで新しいものは使っていないサービスも多くあります。

具体的な技術としては、例えば、オンラインで完結できるプロモーションに世の中のトレンドが移行してからはWebGLというプログラミング言語を使って、Webブラウザ上に画像や3D CGを描画する機能を利用したり、Java Scriptを使ったりすることは多いですね。Webブラウザ上でAR体験を行うサービスの開発相談も多くあるのですが、人の顔や手などを認識する画像認識の部分では、2010年代に普及したディープラーニング(深層学習)を使ったりもしています。   

 

GENEROSITYの得意とするところは、既存の技術をうまく組み合わせて体験や価値を創造したり、論文で発表されている最先端の技術などを組み合わせて、いち早くプロダクトに取り入れて製品化する点です。この点は、他の企業と比較しても優れているポイントだと思います。同時に、常に時代の変化に合わせていく必要性は意識しているところです。    対応力はもちろん、最新の技術をプロダクトに持っていける力とスピードが、GENEROSITYの一番の強みだと思います。

エンジニアにとって、スキルよりも重要なのは「変化への適応力」と「課題解決能力」

__プロダクト開発にあたって、迷った時の決断の方法として大事にしているポイントはありますか?

とりあえず行動することです。私が手伝っていたスタートアップウィークエンドという起業家のためのコミュニティの標語に”No talk, All Action.”(議論は要らない。行動しろ。)」というのがあるのですが、その通りだと思います。たとえどれほど良いアイデアがあったとしても実現できるかが重要ですし、そもそもビジネスアイデアの良し悪しは起業家や投資家や評論家が決めるのではなく、マーケットや顧客が決めるものだと考えています。早く行動して実現できた人が先行者利益や最大の報酬を得られる可能性が高くなります。    

もちろん、私たちも一回でうまくいかないことはたくさんありますし、失敗もたくさんあります。うまくいかない時は、実現できる別の方法を探しますし、失敗したときはそれを知見にして次の挑戦に活かします。

__GENEROSITYでエンジニアとして身に付くスキルを教えてください。

GENEROSITYでは、これまでお話しした分野を幅広く手がけているので、プログラミング言語のバリエーションもありますが、ジェスチャ操作やホログラム投影、プロジェクションマッピング等の技術も使うこともありますし、3Dプリンタを使った造形、センサを使ったセンシングやLEDを使ったイルミネーション、ムービングライトを使った演出、ロボットアーム制御による撮影など、ハードウェアやリアルと連動した様々な技術についてもチャレンジはできます。 

 

例えば、オンラインプロモーションだとWebブラウザ上で動作するコンテンツやAR/VRを使ったプロモーション案件の開発相談が多いので、JavaScriptやVue.js、Reactなどのフレームワーク、WebGLなどのシェーディング言語、OpenCVなどの認識ライブラリ、光や距離を計測できるセンサ、Unreal Engine、Unityなどの3Dグラフィック系の開発環境なども使っていますね。  ただ、プログラミング言語やフレームワークは時代のトレンドですぐに移り変わってしまうものです。もちろん、まずは一点突破でどれか一つの言語や技術の強みをちゃんと身につけた方がいいですが、市場で活躍できるのはその先ができるエンジニアです。

特定のスキルよりもエンジニアとして大事なのは、時代の変化に適応できる「学習力・吸収力」の部分と、問題が起こった時にどう解決するか考える「課題解決能力」です。  GENEROSITYは、常に新しい潮流を取り入れたプロモーションサービスを提供しているため、そういったエンジニアとして必要な部分が身につく環境があると言えます。

__エンジニアの立場から、今後社会はテクノロジー的にどのように変化していくと考えますか?その中でGENEROSITYができることや、チャンスのある分野などがあれば教えてください。

近い将来にAR/MRがもっと社会に普及し、社会は必ずAR/MRと共存していくことになると思います。さらに、5Gの低遅延・高速・大容量データ通信が普及するにより、サーバーとリアルタイムに通信して処理の多くをサーバー側に任せることでバッテリーやCPUを軽量化したメガネ型ウェアラブルデバイスや指輪型ウェアラブルデバイスも再度脚光を浴びると思います。 5Gの通信技術に加えて、人工知能による効率化、センサー技術が使われる場面はもっと増えていき、自動運転や自動配達を行うロボットも普及していきます。 

そのあたりのキーワードを拾うと、GENEROSITYの技術的な強みは、画像認識や画像処理、AR/MR分野になります。TensorFlowやChainer、Unreal EngineやUnityなどのコアエンジンを作ることは人材的にも企業規模的にも開発戦略的にもないですが、それらのツールを使ってプロダクトに応用する部分の開発力は、GENEROSITYの強みになります。   

 

GENEROSITYとしては、AR/MRのコンテンツ開発力や体験デザインの知見を日々向上させています。また、常に新しいプロモーションをしたいというクライアント企業の性質上、前述の通り、いろいろな技術の分野にチャレンジする機会も多いですし、実際にプロモーションの施策として採用してくださるクライアントも多いです。  そしてプログラミング言語や開発のスキルを伸ばすことだけを目的とはせず、その先のサービス開発や体験を創造したいエンジニアの方にはとても良い環境だと思います。  自分が作ったサービスが多くの人の目に触れて、実際に体験してもらった際の驚きのリアクションや笑顔を見られる機会が多いのも嬉しいです。

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